【福は内にも外にも】

このあいだは節分でしたね。
車で移動中、ラジオを聴いていると、 リスナーからの、こんな投稿が聞こえてきました。
「4歳になるうちの娘が、 『ふくは~うち、おにも~うち!』 と言ってるんです。 『なんで?』って聞いてみると、 『だって、おにがかわいそうだから』」 ・ ・ ・ なんとも、ほっこりとするひとときでした。
そういえば私もかつて、 「鬼は外、福は内」 というのは、 いかにも自分勝手な言い分だなと、 幼な心に思ったことがあります。
「自分のうちにさえ、鬼が来なけりゃ、 他人んちに行こうと知ったこっちゃないのか」 と、 少々ひねくれた解釈をしていたのです。
「我利我利」(がりがり)という言葉が 仏教にあります。
「自分さえよければいい」 「自分さえ楽できればいい」 「自分だけもうかればいい」 「他人はどうなってもかまわん」 という心のことです。
この反対が、「自利利他」(じりりた)です。
他人を幸せにする(利他)ままが、 自分の幸せ(自利)である。 ということです。
我利我利と自利利他。 どちらが幸せかは、言うまでもありませんね。
我利我利の心が、 自己の中にひそむ「鬼」とするならば、 その心を見つめ、 外にも内にも「福」があふれるように、 利他に心がけていきたいと思う2月3日節分でした。